土屋 準(つちや じゅん) 公式ブログ

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一般質問
カテゴリ:活動レポート
一般質問
港区議会定例会2日目、今日は各会派の一般質問が行われ、自民党議員団は私が質問に立ちました。
質問内容は次の通りです。



1. 特別区制度について
武井区長は今年5月、特別区長会副会長に就任しました。平成27年からも1期2年務めていますので、再度の就任になります。武井区長は、港区のみならず特別区全体をリードする立場でもあります。
特別区の歴史を振り返ってみますと、そもそも東京の区は、明治11年に芝区、麻布区、赤坂区など15区が設置されたことに始まります。ちなみに、東京の区はその後さまざまな変遷をたどることになりますが、翌年開設された公選の議会は、途絶えることなく今日まで引き継がれ、東京大都市地域の基礎的な自治体の機関として機能し続けています。
港区は、昭和22年に、芝区、麻布区、赤坂区の三区が統合されて発足したわけですが、当初、三区の区会はこの統合議案を、「民情の相違が著しい」などとして、いずれの区も否決し、当時の東京都長官が再議に附して、ようやく可決し、港区誕生となりました。
その後、区長公選の廃止とその復活、平成12年の都区制度改革等の先人たちの自治権拡充の歩みの歴史を経て今日の姿となっています。
平成12年の都区制度改革は未完の都区制度改革と言われ、その後も検討が続けられていますが、区域のあり方について、都が「事務配分の検討と区域のあり方はセット」としているのに対し、区側は「区再編の問題は自らのあり方を構築する中で主体的に判断するもの」として議論はかみ合わず、平行線になっているとのことです。
児童相談所の移管については、他の議論とは切り離して行うとされたため、来年4月から順次各区に移管されることになりましたが、都区のあり方に係る議論、協議は児童相談所の移管を除き、進んでいません。
この間、特別区にとっては不合理な税制改正等も行われ、これまでの都区制度の課題に加え、こうした税制への対応も必要になって来ています。
自治体間の税財源格差是正策には、都区財政調整制度や法人住民税の一部国税化、ふるさと納税といったものがあり、これまでも議論がされてきたところですが、都心区港区にとって大きな影響を受けるものと考えます。
このうち、都区財政調整制度は、通常は市町村税である固定資産税、法人住民税、特別土地保有税の三税を都が徴収し、都と23区に配分するものです。この制度には、通常市町村が行っている事務のうち特別区の地域を通じて一体的に処理する必要のある事務を都が処理する特例に対応して都にも配分する、都と特別区間の垂直的調整の意義と、特別区間の行政の均衡を保つために財源調整を行う、いわば水平的調整の意義があります。この調整により、基準財政需要額が基準財政収入額を超える区に対して普通交付金が交付されておりますが、港区は特別交付金の交付はあるものの、算定の結果、普通交付金は不交付となっている現在唯一の区です。つまり、港区内から徴収されている調整税は、ほとんど東京都と他の22区にまわっているということになります。この都区財政調整制度のあり方は都区制度改革の中で検討されています。
法人住民税の一部国税化については、平成26年度税制改正で、都市と地方の間に生じている税源偏在を理由に、行われたものです。港区は、都区財政調整制度によりすでに普通交付金が不交付なので、これによる影響はあまり受けませんが、特別区長会は、「法人住民税は、地域の構成員である法人が、市区町村から受ける社会資本整備などの行政サービスの受益に応じて税を負担する応益性の原則に反する」などといった問題点を挙げて反論するとともに、特別区全国連携プロジェクトを展開し、東京を含めた全国各地域の活性化に努めています。
ふるさと納税については、これまでの議論でもありましたが、港区への寄付はほとんどなく、他自治体への寄付は非常に多い現状です。都市部と地方の格差是正という観点から容認できるという意見もありますが、過度な返礼品競争になっているという問題もあり、今後の財政状況の変化の可能性に備え、しっかり対応をとる必要もあると考えられます。
そこで質問は、都区のあり方に関する議論が進まない中、特別区にとっては不合理な税制改正等も行われている現状をふまえ、区長は、今後の特別区制度のあり方について、どのように考えているか、お伺いします。

2. 行政経営の方向性について
区は、簡素で効率的な行政運営を推進し、質の高い区民サービスの提供と盤石な財政基盤の確立のため、不断の取組を続けていると思います。また、指定管理者制度の導入、区役所・支所改革の実施など、新たな改革にも積極的に取り組んできました。
現在、区政を取り巻く環境も大きく変化しています。全国的な人口減少の中、区の人口は増加傾向にあり、今年3月、港区政策創造研究所は、令和9年1月に港区の人口が30万人になると推計しました。現在の人口が約26万人ですから、これから約4万人が増えることになります。また、ICTの目覚ましい発展や2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催など、社会経済状況の変化は非常に早く、行政需要の増大が見込まれます。
区は、いかなる変化があろうと、迅速かつ的確に対応し、港区ならではの質の高いサービスを創造し、維持・発展させていかなければなりません。
そこで区は、簡素で効率的な行財政運営を堅持するとともに参画と協働を一層推進し、人、物、財源、情報及び地域のネットワークを活用し、行政経営力の一層の強化を図るため、区政運営の方針として、平成26年10月、「港区行政経営方針 ~未来への挑戦~」を策定しました。この方針は、策定後おおむね10年間を見通したものですが、現在、その半分である5年を迎えました。
ここで、これまでの歩みを振り返り、今後に備える時期に来ていると思います。
今後、30万人都市を見据えると、優先的にやるべき事業は今後も発生し続けると思われますが、しかしながら、対応できる業務量にも限界はあると思いますし、その際、増え続ける事業に取り組んでいく人手や余力は十分にあるのか、懸念されるところです。
今後も安全・安心で住みよい港区でいるためには、引き続き港区ならではの質の高いサービスを提供し続けることは必要ですが、最小の経費で、最大の効果を上げるためには、簡素で効率的な区政運営の維持は必須です。
このようなことだからこそ、効果の少ない事業あるいは役割の終えた事業などは思い切って減らし、新たな課題に対応できる体制を整えておくという視点も重要になってくると思います。
次の基本計画の最終年度に30万人になることを考えると、現在はその準備を進める時期に入っていると言えると思います。
そこで質問は、現在、事業の見直しの現状はどのようなものか、また、今後の行政経営の方向性について、どのように考えているか、お伺いします。

3. 教育委員会制度改革について
平成27年、教育委員会制度改革が行われ、区長と教育委員会で構成される総合教育会議が設置され、また、それまで別々に存在していた教育委員長と教育長を一本化した新教育長が設置されることとなりました。翌年、初代の新教育長には青木教育長が任命され、先月、1期目の任期が終了し、2期目を迎えた所です。
それまでの教育長は、区長が直接任命しておらず、教育委員会が委員の中から任命することとなっており、さらに、教育委員会の会議を主宰し教育委員会を代表する教育委員長が別におり、責任体制が明確でない、と言われていました。
この改革により、区長が直接教育長を任命することになり、任命責任が明確化されるとともに、教育委員長と教育長が一本化され、第一義的な責任者が教育長であることが明確になり、緊急時にも、常勤の教育長が教育委員会の招集のタイミングを判断できるようになりました。
また、総合教育会議の設置により、区長が教育行政に果たす責任や役割が明確になるとともに、区長が公の場で教育政策について議論することが可能になった他、区長と教育委員会が協議・調整することにより、両者が教育政策の方向性を共有し、一致して執行にあたることが可能になり、地域の民意を代表する区長と教育委員会との連携が強化されるようになりました。総合教育会議では、予算や条例提案等に加え、保育や福祉等の区長の権限に関わる事項等について、協議し調整を行うほか、政治的中立性が求められる事項は別ですが、教育委員会のみの権限に属する事項についても自由な意見交換として協議を行うということが想定されている、とのことです。
区長と教育委員会との連携が求められる事項は多く、以前にも質問で取り上げた「赤ちゃんふれあい体験」事業への区長部局からの支援なども、その一つだと思います。
そこで質問は、教育委員会制度改革を経て、総合教育会議の運営における教育委員会との連携について、どのように考えているか、区長にお伺いします。
また、教育委員会制度改革を経た新教育長の1期目の任期が先月終了し、2期目を迎えたところですが、これまでどのように取り組んできたか、また、今後どのように取り組んでいくか、教育長にお伺いします。

4. 性的少数者に関する課題について
18世紀の法学者ジャン=ルイ・ド・ロムは、「イギリス議会は、男を女にし、女を男にすること以外のすべてをなしうる」と述べています。これには、自然の法則の領域には踏み込めないが、人為的なことは話し合いで解決ができる、という意味があると思います。しかし、現在は、この自然の法則の領域にまで踏み込む課題が現れています。
そもそも生物にオスとメスがあり、人間に男性と女性の別があるのは、その相互関係により種族を後世に残すためであり、それは人為的に造られたものではなく、自然の法則によるものです。そして、我が国の民法その他の法体系で男女の婚姻を認め、家庭を保護するのは、人為的ではあるものの自然の法則に則ったものです。将来を担う子供達がいなくなれば、社会も存続しなくなるばかりか、人類という種族も存続できません。
さて、区では現在、性的少数者に関する制度の導入を進めていますが、制度の導入にあたっては、その目的をよく考える必要があります。誰もが人生を共にしたい人と家族として暮らすことができるという人権を尊重することは大切なことですが、家族が男女の婚姻に起因する以上、同性の共同生活関係は、家族として暮らすということになるのか、という疑問も生じます。
他の自治体では、同性カップルが公営住宅の家族割り当てに申し込める制度を設けているところもありますが、家族割り当てを設けている目的は何なのか、そこに同性カップルを含める目的は何か、ということも考える必要があります。
同性カップルが子どもを持ちたい、となった場合、子どもの成育への影響も考える必要もあります。父親二人あるいは母親二人のような成育環境は、子どもにとってどのような影響があるか、など、カップル当事者だけでなく、子どもの人権からの観点も必要です。
この他にも、これまでの質問で取り上げた、体は男性だが心は女性という人の女性用トイレや更衣室の使用裁判、同性カップルから注文されたウェディングケーキを断ったケーキ店が訴えられた裁判など、性的少数者当事者だけではなく当事者以外の人の人権にも配慮する必要がある様々な課題もあります。
また、予定では、全国初になるという「性表現の自由」なども盛り込まれるようですが、これが規定されれば、例えば、トランスジェンダーでなくても男子生徒が女子の制服を着ることができるということも想定され、学校教育の現場でも困惑が生じるのではないか、という懸念もあります。
男性らしさ女性らしさの尊重は、それを強要することになるのは問題ではありますが、逆に尊重すること自体を否定することになれば、これまで築かれてきた男女の別に基づく文化を否定することになるばかりでなく、男女の別を設けた自然の法則を否定することにもつながりかねません。
そこで質問は、性的少数者に関する課題について、どのように考えるか、区長、教育長に伺います。

5. 家庭教育の支援について
アメリカの未来学者、アルビン・トフラーは、「われわれは、人類の未来にもし重大な危機が到来するとするならば、それは核兵器による国際間の紛争や地震などによるものではなくして、人々が家庭本来の尊い意義を喪失し、それに由来して家庭が崩壊してしまう時であろう」と警告しています。
世界人権宣言は「家庭は社会の自然かつ基礎的な集団単位であって、社会及び国の保護を受ける権利を有する」と規定し、国際人権規約も「できる限り広範な保護及び援助が、社会の自然かつ基礎的な単位である家族に対し、与えられるべきである」と家庭への支援を定めています。
また、熊本県の家庭教育支援条例の前文には、「家庭は、教育の原点であり、全ての教育の出発点である。基本的な生活習慣、豊かな情操、他人に対する思いやりや善悪の判断などの基本的な倫理観、自立心や自制心などは、愛情による絆で結ばれた家族との触れ合いを通じて、家庭で育まれるものである。」と述べられています。
私は社会を構成する基礎は家庭であり、家庭を重視した施策を進めることが大切だと思っていますが、今後、家庭崩壊の時代を迎えるのではないか、という危機感もあります。前回の一般質問では、主に保健福祉的観点からの家庭支援を中心に質問しましたが、今回は、家庭教育の支援について、質問をしたいと思います。
現代社会は、三世代の割合の低下や、ひとり親世帯の割合の上昇傾向、核家族化や地域社会のつながりの希薄化等により、子育てに関する知識や経験を得る機会が減少し、子育てに関する不安や孤立を感じる家庭や、子どもの社会性や自立心、基本的生活習慣の育成などに課題を抱える家庭が増加している、と言われており、家庭教育に対する支援が必要とされていると思います。
港区でも、家庭からの相談に関しては、スクールソーシャルワーカーを活用したり、教育センターで教育相談を実施したりしています。スクールソーシャルワーカーは、担任教師とともに児童・生徒の家庭を戸別訪問したり、教師や保護者に助言したりするほか、児童や保護者の相談に応じたり、福祉機関等の関係機関とのネットワークを活用して援助を行う専門家で、不登校やいじめなどの問題の背景には、親の失業、虐待など家庭の問題があることが多いことから福祉分野のことまで学んだ者を配置するもので、教育センターでの教育相談には、心理学の専門家が相談に応じているとのことです。
家庭教育への支援については、5歳児のいる全家庭に家庭用リーフレット「みなときっずなび」を配布し、小学校入学前に家庭で取り組んでほしいことについて啓発を図っていた他、平成28年度からは、3・4歳児の保護者向けに、「家庭で大切にしたいこと」ハンドブックを配布しています。このハンドブックは、保護者にとって家庭と保育園、幼稚園との生活の連続性を意識した取り組みや発達の過程を見通すヒントとなるものとのことです。
また、「学びの未来応援 家庭教育講座」が実施されていますが、これは、保護者のしつけや子育てなど、家庭教育についての意識を高めるとともに、養育環境の改善を目的に実施したとのことです。
この講座は、特に子育ての不安や家庭学習が習慣化されないなど、家庭教育に悩みを抱えている保護者にとっては、家庭教育についての悩みが軽減されるほか、保護者同士の交流を促し、ネットワーク形成も期待されます。
一方、文部科学省では、今年度の予算に「地域における家庭教育推進事業」を掲げ、各地域における、地域人材の育成、家庭教育支援体制の構築、家庭教育を支援する取組に加え、訪問型家庭教育支援を含めた支援活動の強化を図るための取組の推進など、地域における家庭教育支援の基盤構築に向けた取組を支援する事業を実施しています。
また、静岡県では、小学3年生の保護者を対象にした家庭教育実態調査の結果、母親の8割が、子育てに悩みや不安を抱えていることが分かり、その後、家庭教育支援条例を制定し、家庭教育支援員を配置するなどしています。
港区では現在、直接そのような調査はしていないようですが、子ども家庭支援センターには、養育相談が多く寄せられている、とのことです。子育てに悩みや不安を抱えていることが多いことも考えられることから、そのような実態調査を行ってみるなど、他自治体等の取組を取り入れることも検討してみてはと思います。
そこで質問は、港区の今後の家庭教育の支援について、どのように考えているか、教育長に伺います。
家庭への支援、家庭教育の支援が、家庭の崩壊を防ぎ、人類の営みが未来へと続くことを願い、質問を終わります。

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